最奥に控えしは
キヨヴァシャドの南に口を開けているダンジョン、“光の監視所”を偶然発見して、ノコノコと中に乗り込んでいった話の続きである……。
前回の記事で書いた通り、光の監視所はそこそこの広さ、そこそこの敵数、そしてそこそこの敵強度を誇るという、じつにそこそこなダンジョンであった。
……なんかもう、そこそこがゲシュタルト崩壊してきて何を書いているのかよくわからなくなってくるが、“あまりムチャをしなければ”という条件付きで、光の監視所は序盤のトレハン場所としてはけっこういいところなのでは……と、中でウロチョロしながら思ったりした。
その道中、
「も…もうだめ…(絶命の吐息)」
と、詳しい状況説明を添えながら息絶える村人の姿に涙し、一方でポロポロと落ちるマジックアイテムやレアアイテムにホクホクと相好を崩しながら(忙しいな)、俺はさらに、光の監視所の奥へ奥へと歩を進めていったのだ。
その間も、バーバリアンのスキルをいろいろと試していたんだけど、
アイアンスキンや各種シャウト系は意外と機能してくれているらしく、少なくともこの段階においては、
「とりあえず、このまま突き進めそうだな」
と、俺を安心させてくれた。
「この分なら……! 万が一、最奥でボスが出てきたとしてもなんとかなるような気がするわw」
そう思わせてくれるには十分なほど、対ザコにおいては活躍してくれたのであるよ。
なんてことを考えながら、さらに奥地に進んでいくと……!!
お?? “光の作戦室”っていう広間に出たぞ。
俺の、25年の長きにわたって蓄積された“ディアブロ知見”によると、ウザいザコ戦がウソのように終わり、こういうポカンと広がった空間に放り出されたときはたいてい……!!!
ボス戦が始まるんだよなーーーーー!!!ww ……って、ディアブロの知見がなくとも、おそらく全プレイヤーが「やっぱりねー!!ww」と思ったと思うけどw まんまと、
“巣穴の母”
を名乗る、とてもじゃないけど「母ちゃん!」なんて呼びたくない、デカくて筋ばった魔物が襲い掛かってきやがったよ!!
でもこのとき、俺のライフポーションは満タンの4個……! 怒りゲージもみなぎっていて、言うなればスキルも使い放題の状態であった。なので、
「いける……!! 初見だけど、この巣穴の母を屠りさるには十分すぎる充実度……!!」
俺がこのように楽観したとて、誰に責めることができようか。いや誰にも責められない。
「うおおおおお!!!ww アッと言う間に終わらせてやるぜええええ!!! そ~~~れグルグルグルグル~~!!!www」
各種シャウトとアイアンスキン、そして伝家の宝刀のワールウィンドを駆使して巣穴の母に斬り掛かるバーバリアン。
が……。
「うおおおおおお……?」
グルグルと旋回しながら巣穴の母のHPゲージを見ると……あれ?? なんか……思うように削れていないんだけど。
おっかしいな……。いま持てる全力を尽くして攻撃してるのにこれしか減らせないって……。ちょっと、マズ……!!
って、ちんだぁぁぁああああ!!!!((゚Д゚;))
そ、それもこっちの手応えはまったくナシで、「粘れば勝てる!」とか「ポーションが持てばイケたかも!」なんていう予感すら1ミクロンも感じられなかった!! よ、要するに……『ディアブロ IV』で、初めて“完敗”を味わわされたことに!!!><
これ、いまの実力だとかな~~~りキツいな……((゚Д゚;))
もっとキャラを育てるか、ビルドの見直しをするか、別の場所でトレハンをして装備を整えるか……という抜本的な改革をしないと巣穴の母には肉薄できない気がするよ……。
打ちひしがれながら、光の監視所の真南にある村、マーグレイヴで青ビックリを出していたNPCに話し掛けたところ……!
え……? ここで初めて、NPCから光の監視所の話題が出たぞ。
……あー、なるほど! どうやら、光の監視所にもっとも近いマーグレイヴで関連クエストを受注してから、現地に向かったほうがいいんだな。すると、ダンジョン攻略とともにクエストも達成できるので一石二鳥、と……!
よし! そういうことなら話は別だ!
ちと、ほかのクエストも回しながらキャラを鍛えて、満を持して光の監視所に再チャレンジしよう! 母ちゃん(巣穴の母のことね)、それまで首を洗って待ってろよな!!
続く。