この手のマルチプレイオンラインゲームを遊び始めたとき、胸に去来する高揚感は筆舌に尽くしがたいものがある。
筆舌に尽くしがたいので今日はこのへんで……というわけにもいかないので、もうちょっとだけ書きます。
『ラグナロク マスターズ』もその例に漏れず、初めてこの世界にログインしたときに胸の高鳴りたるや、尋常ならざるものがあったよ。
広大な世界、そこら中にいるモンスター、リアルな街のような賑わい、そして、同じ世界にやってくる無数の血の通った仲間たち……。
「ここは間違いなく、もうひとつの地球だな……!」
そんなことを、強く思ったものである。
クエストをこなしていれば、そのうちなんとかなる!(はず)
“もうひとつの地球”と書いてしまうくらい世界観がしっかりしたゲームなので、ここに放り出されたプレイヤーは基本的に“自由”である。メインストーリーはもちろんあるし、テキストにもかな~り力が入れられているのがわかるのだが、ぶっちゃけほとんどのプレイヤーがNPCとの会話はすっ飛ばして読み流していると思う(開発者の皆さん、スミマセン)。
でもこれ、決してディスって書いているわけではなくて、前述の“自由”であることがラグマスの象徴的な特徴としてしっかりと“立って”いるので、メインストーリーすら味付け程度に感じてしまうからなのよ。とにかく、
「はよはよ!! とっとと先に進みたいねん!!」
ってなって、ついついテキストをすっ飛ばしてしまうんだよね。
でもこの“すっ飛ばす”という行為が染み付いてしまうと、プレイをするうえでの不自由が生じることがある。先の“自由なゲーム”ということと矛盾してしまうのだが、多くのプレイヤーがつぎのように感じて立ち止まってしまうと思うのだ。それは、
「自由すぎるし、最初からやれることが多すぎるし、テキストはまともに読んでないしで……何をしていいかわかんねええええ!!!」
ってことです。なんで断言して書けるかというと、俺がそうだから(泣)。
だってふつうに街をウロついているだけで、歌舞伎町か池袋の繁華街かってくらい、いろんな人が、
「クエストクエスト!! 話しかけて話しかけて!!!」
って吹き出しを出しているんですもの。
完全に売り手市場の、人手不足が深刻な日本社会の縮図だな。なんて社会派なゲームなんだろう。
こうして、“やれることはたくさんあるのに、手持ち無沙汰になってしまう”という、マルチプレイオンラインゲームにありがちな状況が生まれる。
このような状況に陥ってしまったとき、ラグマスのプレイヤーはどうすればいいのか? じつは答えは非常に単純にして明快で、先の、
「クエストクエスト!!」
と騒いでいる連中に話し掛けるか、
↑この、繁華街に立っている“依頼掲示板”をチェックして依頼を請け負い、無理矢理にでも忙しい環境を作ってしまえばいいのである!!
……ってまあ、当たり前と言えば当たり前のことを書いているんだけどね。でもそれすらわからず、途方に暮れているプレイヤーは少なからずいると思うので、そんな方々には、
「クエストをこなしているウチに、やるべきことが見えてきますよ!」
と大きな声で伝えたい。とくに……俺に(苦笑)。
現在進行形で進んでいるクエストは画面右のクエスト窓に表示されているので、つねにここをチェックするといい。
しかも、進めたいクエストをタッチするとマップにナビゲーションが出るので、これさえわかっていれば迷うことナシ! もう好きなだけお仕事をこなせるし、そのうちにガンガンとレベルも上がっていくと思う。そう書いているわりに俺のレベル、まだ30だけど(汗)。
要するに、俺はまだまだラグマスに対して手探りなのだ。いっしょに遊んでいる同僚のたっちーと毎日のように、
「メイドって、解放した? どこにいるん?」
だとか、
「装備の強化って、やってる? したほうがいいの??w」
なんて、基本中の基本とおぼしきことを言い合っている。
まあでも、これでいいのだ。齷齪せずに少しずつ成長していくことこそが、こういったオンラインRPGの最大の楽しみなんだから。マイペースマイペース。慌てずにいこう。
そんなことを思っていた矢先に、たっちーは……。
「おい!!! さっき見知らぬ人が、すんげえ必殺技みたいなのを出してたのを見た!!! あれはおそらく、わしが目指しているモンクや!!! キサマは置いて、わしはガンガン先に進むで!!!」
さっそく足並みを乱してきたが(苦笑)、俺はまだまだのんびりと進む。
続く。