大塚角満の熱血パズドラ部 第708話
いよいよ週明けに迫って参りましたな!!モンハン×パズドラコラボの第3弾が!!!
ここでは、パズドラとモンハンの記事を書き続けている大塚角満ならではの試みとして、新規追加の5体(セルレギオス、ゴア・マガラ、ヤマツカミ、アカムトルム、ミラボレアス)に関する(モンハン目線の)エッセイを公開している。ここまで、“ヤマツカミ”、“アカムトルム”、“ゴア・マガラ”と書いてきたが、
『モンスターハンター4G』の看板!!“千刃竜”こと“セルレギオス”をピックアップします!!
拙著『逆鱗日和 天』に収録されているエッセイから、“激突! セルレギオス! そして……!”をどうぞ!
モンハンエッセイ:俺とセルレギオス
『モンハン4G』の発売を目前に控えたこの夏、僕はある“決意”をしました。3年前に拙著『明日もきっと! 逆鱗日和』を発売して以来、『モンハン』シリーズのプレイ日記から遠ざかっていましたが、雌伏の時代を経たことにより、以前よりももっともっと、『モンハン』のことを綴りたくなっていたのです。
「この気持ちがあるいまだったら、前よりも、きっと――」
ニヒルに遠い目を細めながら夕日を眺めていると、我が相棒である『逆鱗日和』の編集担当、江野本ぎずもがナゼか「にゃあ!!」と興奮しながらこんなことをまくし立てました。
「大塚さん!! 東京ゲームショウのカプコンブースで『モンハン4G』の体験プレイができるみたいですよ!しかも!メインモンスターの“セルレギオス”にもぶつかれるみたいです!!!」
僕は目をぱちぱちとしばたたきながら江野本に言いました。「で?」。すると江野本、「ニブいおっさんだな!!」と火を噴かんばかりの勢いで、つぎのように続けたのです。
「で? じゃないっすよ!!東京ゲームショウでセルレギオスと対峙したら、それをブログに書いてください!! んでんで!!そこから“新・モンスターハンタープレイ日記”を立ち上げますからーーーー!!!」
俺(もうボクなんて言ってられない)の目は、限界まで見開かれた。「はあ!!?」。
……というわけで、セルレギオスとの初対面時のことを綴ろうと思います。どうぞお付き合いください!
さて。
東京ゲームショウ1日目が開場され、飢えたイビルジョーと化した俺は、一目散にカプコンブースを目指した。そして目ざとく担当の広報さんを捕まえ、趣向の凝らされた『モンハン4G』ブースの体験コーナーに案内してもらう。『モンハン4G』の試遊台にはシングルプレイ用、マルチプレイ用の2種類があって、このとき俺が通されたのはシングルプレイのほうであった。
「ふふふ。なるほど。まずは1対1での力比べがしたいというわけだなセルレギオス……」
ブツブツと独り言を言いながら試遊台に取り付き、ニンテンドー3DSを手に取る。見ればこれ、10月11日に発売される新型ではないか。
一瞬、新型3DSをいじくり倒して写真を撮りたい気分に苛まれるもすんでのところで我慢し、クエストと武器の選択をする。クエストはもちろん、セルレギオス討伐。そして武器ももちろん、ガンランスだ。
ティガレックスのときもナルガクルガのときも、そしてゴア・マガラに初めて挑んだときも、俺の片手にはこの武器が握られていた。何をされるかわからない新たなモンスターが現れても、ガンランスがそばにありさえすれば「きっとなんとかなる!!」と強く思うことができるから。
ベースキャンプを飛び出した俺は、懐かしのフィールド“旧砂漠”に足を踏み入れた。懐かしの……と言いつつ、高低差の要素が加わってリニューアルされたことにより、まったくの新フィールドに見えてしまう。それでも、セルレギオスに向かう途中に現れたヤオザミ、ガレオス、そしてアプケロスを見た瞬間に、故郷に帰ってきたような気分にさせられた。
「ひさびさに帰ってきた田舎で、ふいに幼馴染に会ったような気持ちになるなあ」
セピア色の風景が俺の前に広がる。しかし、製品版が発売されて遊び出した瞬間に、「てめ! ガレオスっざけんな!!!」、「アプケロさん!!>< マジ勘弁してください!!><」ってなるのは目に見えているんだけどな。
そんなことを考えつつ、一路セルレギオスのもとへ。この試遊台ではセルレギオスの居場所がつねに表示されているので迷うことはない。俺はすぐに、魅惑の新モンスターのもとへとたどり着いた。
セルレギオスのエリアに入ると、まずはデモが流れる。
旧砂漠の奥地のエリアに迷い込んだハンター……。そのまわりにゲネポスが集まり、執拗な嫌がらせを仕掛けようとしてくる。ああウザい……。そう考えて振り払おうとしたそのとき、躍動する黄金色の巨体が……!!
「来たな!!」
目の前にそびえる、翼の生えた大きな壁――。鳥類を思わせる小さな頭と、威嚇するように広げられた黄金の翼がなんとも特徴的で、俺は思わず「ゴクリ」と唾を飲み込んでしまった。その刹那、フワリと飛び立ったセルレギオスは、スタイリッシュな体つきには不釣り合いな巨大な爪を剥き出しにし……!!
ギャギャッ!!!!!
空中で足掻くかのような動きで爪を振り回し、俺と、そしてオトモアイルーたちを斬り刻んでくる!! 「なんだこいつ!!」と慌てて回避しようとするも、“空からの攻撃は圧倒的に有利”という格闘マンガの常識の通りになかなか思うようには逃がしてくれない。やむを得ず、俺はガンランスを一度畳んで、バタバタと走って強引に距離を取った。
遠くから改めて見るセルレギオスは、圧倒的に“飛竜”だった。昨今、大地を舞台に躍動するモンスターが多めに導入されていた中にあって、これほどの“飛竜度”を持つモンスターは返って新鮮に見えるというものだ。
リオレウス? イャンクック?? それとも、クシャルダオラに近いのか???
そんなことを考えながら再びセルレギオスに近づくと、空中で方向転換したヤツの尻尾あたりから、ぴゅんぴゅんと妙なものが飛んできた。そしてそのひとつがブッツリと、我が分身に突き刺さったではないか。するとその瞬間、いままで見たこともなかったメッセージが画面に表示される。
“裂傷”を負いました!
俺、音爆弾を食らったイャンクックのように立ちすくむ。
「え???れ、裂傷??なんだそれは!! 何が起こった!!?」
見ると画面に、裂傷についての説明が表示されていた。その説明を読んで自己解釈したところ、裂傷という状態異常になると身体から血が吹き出して止まらなくなり、そのおかげで激しい運動(走ったり、緊急回避したり)をしたとたんに自分の体力が削れてしまう。裂傷状態から回復したければ安静に徹し(つまり、しゃがむ)、ムチャなことをしてはいけない、と……。そして少しでも早く回復したいと思ったら、こんがり肉を食して傷をふさぐ……!!
こんがり肉を食して傷を治す……という一文を読んだ瞬間、俺はすべてに合点がいった。さすが『モンハン』の制作陣!!わかってらっしゃる!!これは叫ばずにはいられない。
「傷を負ったら肉を喰らって回復……というオリバ的な思考ッッッ!!!これぞ理!!これぞコトワリッッッ!!!」
なんてことをウヒョウヒョと考えながら立ち回り、セルレギオスに対抗する。段差を利用しての“乗り”は3回成功した。竜撃砲も3発ぶっ放した。そしてフルバーストは、何発撃ったかわからない。
しかし、15分という制限時間の中ではセルレギオスを討伐するに至らず、時間切れの引き分け。……と言いつつ、2オチさせられたけどな(苦笑)。
こうして、俺とセルレギオスの“初対面”は終了した。わずか10分程度のデートだったけど、いやはや、これほどまでに興奮させられるとは……。こいつとはきっとこれから、数々の名勝負を展開することになるんだろうな。今日は逃げられてしまったけど、製品版が発売されたらしつこく追い回してやるんだ。待ってろよ、セルレギオス!
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