大塚角満の熱血パズドラ部 第871話
いつのころから、男は勘違いしていたのだろうか?
昨日あったものは今日もある。
……いつそんな、ありもしない幻想が脳に刷り込まれていたのであろうか。
形あるものは、いつか壊れるのだ。
永遠に続くと思っていた『こち亀』と『ドカベン』だって、終わってしまったではないか!!
「嗚呼……>< なぜ俺は、こんなミスを……」
慟哭する男の、ここ数日を振り返る。
いつ終わったのか……
男はその日も、魔法石集めに奔走していた。
……いや、“奔走”ってのは言い過ぎだな。
“ずっと続く”という自己暗示にかかっていたので、
「そんなに慌てず、10個集まったら回しにいけばいいや^^」
それくらいユルく考えながら、未クリアーのダンジョンをこなしていたのである。
今朝もそうだった。
保有している魔法石が8個になっていて、必要個数の10個まであとちょっと……ってところだったので、
「よし! 簡単に集められるところで、回収しちゃうか!」
ってんで、取っておいた超絶経験値とストーリーダンジョンのエピソードをひとつクリアー。
これで無事、目標の魔法石10個に到達したのであった。
男は当然、ウキウキである。
というのも、前回の記事で紹介したが、ソニアたまドラ降臨のご褒美としてもらったスーパーゴッドフェスで、6年以上も会えなかったクシナダヒメを、ついに引き当てることができたから。
この運、きっといまも続いているはずだ。
波に乗ったままスーパーゴッドフェスに突入し、ついに2体目のゼラをプラントアーミーズに招き入れるのだ!!!
男は勇躍、ガチャルームに突入した。
そして。
……現実を知るのである。
ガチャルームで待っていたのは……。
一瞬、男は、入る場所を間違えたのかと思った。言うなれば、入り口がよくわからない高速道路のサービスエリアのトイレで、間違えて女子トイレに入りかけてしまったような感覚(入ってないからな念のため)。ここはホントに……俺が入りたかったガチャルームか?
「あれえ? おっかしいな……」
ブツブツとつぶやきつつ、ナゼか一度アプリを再起動し、ゲームそのものに入り直す。言うなれば、起動しなくなったファミコンのカセットに、
「ゴッドブレスッ!!!」
と息を吹き込むのと同じ作業だ。
しかし……。
な、何度入り直しても、俺の目当てのガチャがない……!!ゼラが当たる(かもしれない)、魔法石10個のスーパーゴッドフェスが!!!!
「ま、まさか……」
男は震えながら、最新情報のページに飛んでみた。そしてついに、知りたくなかった現実を突きつけられるのである……!!
うわあああああああ!!!!!ゴゴゴ、ゴッドフェス、終わってたぁぁぁああああ!!!!!
な、なんてこった……。
今回のスーパーゴッドフェス、長かったから、まだまだ続いてるのかと思ってた……>< 終わっちまうなら……もっと必死こいて魔法石貯めて、全部突っ込んじゃえばよかったよぉぉおおおお!!!><
せっかく集めた10個の魔法石は使う気にもならず、いま我が家で漬物石になっています。
おしまい……。
“超熱血パズドラ部”に関するお知らせ
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