大塚角満の熱血パズドラ部 第822話
先日……と言っても1、2ヵ月前のことだが、仲のいいパズドラ好きのクリエイターさんと酒を酌み交わしていたとき、以下のようなことを聞かれた。
「そういえば大塚さん、“闘技場”ってどこまでやってます?」
闘技場……というのはおそらく、パズドラのテクニカルダンジョンに常設されている長大な名物ダンジョンのことだろう。決して、イャンクックやリオレウスを相手に狩猟タイムを競う、そっちの闘技場のことではあるまい(あたりめーだ)。
この問いに対し、俺はパズドラを起動することなくスラスラと回答した。
「闘技場の“3”までですねー。そこで止まってますわ」
クリエイターさんは、膝カックンを喰らったタスマニアデビルのような顔になった。
「え……? とうぎじょうさん……って、運命の三針のほうではなく?」
俺はプルプルと首を振った。
「いやいやw ノーマルの3です。双極の女神3のほう。それ以上は、俺にはちょっと厳しいような気がして」
クリエイターさんは、この世の終わりを見たかのような深い深いため息とともに、若干ケーベツが入った大声を出した。
「大塚さん……それは食わず嫌いのようなもんですよ!!!!」
突然の怒声に、俺の心臓がピョコンと跳ねた。「!!!?」。クリエイターさんは続ける。
「最近の熱血パズドラ部を見るに、それ以上の闘技場も余裕でクリアーできるだけのメンツが揃っているのに!! いまこそ、さらに上の世界に進むべきときです。さあ、すぐにおやりなさい!!
いま挑戦のとき
さすがにそのときはけっこう酒が入っていたし、闘技場はどうしても長丁場になるので、
「わかりましたわかりましたw 今度やっときますからw それより、いつものバーに行きましょう」
とお茶を濁し、なんとか場を収めた。
それから数十日--。
チャンピオンオールスターズコラボやら夏休みスペシャルなど、パズドラ内でイベントが目白押しになっていたこともあって、クリエイターさんとの会話などすっかり忘れてしまっていた。クリアーしなければならないダンジョンも多かったので、つねにスタミナ不足の状態だったしなー。
でも、数日前の週末。
テクニカルダンジョンで↓この表示を見た瞬間、
俺はクリエイターさんの言葉を思い出した。そして、つぎのようにつぶやいたのである。
「闘技場のランク経験値、4倍かー。スタミナに余裕はあるし、いまこそ未クリアーの闘技場に打って出るタイミングなのかもしれんな!」
パズドラの闘技場とはまぎれもなく、成長の証をもらうための試金石となるダンジョンだ。すなわち、“一流パズドラ師”になるための登竜門なのである。
初めて双極の女神1をクリアーできたとき、
「こんな俺でも……強くなってきたんだ……!」
と、確かな手応えを感じた。
双極の女神2を突破できたとき、
「おっさんでも、がんばればなんとかなるんだ!!」
と、つぎの段階に進めたことを確信した。
そして双極の女神3で激勝したとき、
「俺もやっと……ここまで来たぞ!!!」
と、信念は裏切らないことを確認することができた。
そんな俺はいま、闘技場の新たな地平である“運命の三針”の入り口に立っている。
率いるは……いまもっとも信頼を置いている、ゼラキティのパーティーだ。なんとしてもこのメンバーで、殻を破ってみたいではないか!
「よーし、行ってみようか!!」
力みなぎる指先で、俺は“挑戦する”のボタンをタップした。
そう……これは俺にとって、夏休みの宿題のようなものだ。
キチンとクリアーし、つぎの段階に進む権利を得ないといけないのである!
続く。
“超熱血パズドラ部”に関するお知らせ
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