大塚角満の熱血パズドラ部 第781話
とくに強烈な木属性モンスターはいないっぽいので、今回も俺は、ファイナルファンタジーコラボは遠くから眺めることに決めていた。
「バッツだけは欲しいが……けっきょく、いまのいままで手に入っていないしねぇ」
ずずずず……と熱いコーヒーをすすりながら、誰にともなく念仏を唱える。そう、バッツは欲しいのだ。まえまえから。しかし、ここ1年くらいに実施されたコラボで木属性の優位性が際立った気がするので(ヴラスカ、コマさん、RX、ライザー、麻倉葉などなど)、俺の“飢え”はほぼほぼ満たされてしまったと言える。その様相は完全に『バキ』に出てくる古の戦士・ピクルそのもので、
「飢えが満たされた以上……無益な争い(ガチャ)はする必要がない。食えぬものとは戦わぬ」
そう言ってはばからなかったのである。
そんな、隠居を決め込んでいた俺のもとに、同僚のたっちーが鼻息荒く駆け込んできた。そして、野犬のような顔で俺を見据えるや「おいッ!!!」と言い、つぎの言を切り出したのである。
「おいッ!!! FFコラボのエアリスを見たか!!?」
そう言えば今回から、“あの”エアリスがコラボガチャに加わったんだっけ。
俺はぼんやりと、たっちーに返した。
「あー。そういえばそんなツイートを、ムラコがしていたな。ていうか、いままで入っていなかったたことに驚いたよw 『FFVII』のヒロインなのにネw」
俺のヘラヘラした返しを、たっちーはまったく聞いていなかった。
「んなこたぁどーでもいいねん!! エアリスの能力や!! それを見たかと聞いてんねん!!!」
素直な俺は、素直に言う。
「いや、見てないね。だってエアリス、キャラ的に光属性だろ? となれば、俺には関係な……」
そこまで言ったところで、たっちーにセリフを遮られた。
「確認しろや!!! いま、トレンドワードになるくらい話題になってるで!!! オメー一応、公認プレイヤーやろが!!!」
そこまで言われたら仕方がない。
俺はムラコのTwitterに飛び、エアリスの能力を確認した。
ふむふむ、なるほど。
画面を一瞥して、俺は言った。
「これは確かに、話題になるわな!! スキル使用時に攻撃力4倍が発動するリーダースキルに、最大1ターンで発動するスキルとか!! エアリス1体いれば、それで完結でき……」
ここで再び、たっちーが俺のセリフを遮った。
「そんな知ったかぶったコメントはいらないねん!!! そっちじゃなく、“アシスト進化”のほうを見ろや!!!」
なぬ? アシスト進化のほう??
「へー、アシスト進化するんだw」
なんの感慨もない言葉を発しつつ、言われるままアシスト進化したエアリスを見たらだな……。
さっきまで寝起きのオランウータンみたいな態度だった俺、アシスト進化したエアリスを見て人間に進化した。そして、言う。
「エアリス、待っててね……! いますぐガチャで、そこから救ってあげるから!!!>< メテオは俺が食い止める!!!」
FFコラボガチャの結果は……
前置きが長くなったが、そんなわけでFFコラボガチャに参戦することになったw
いやだって、上のスクショ見たでしょ?
エアリスをアシスト進化させると、覚醒スキルに暗闇耐性2個、毒耐性2個、オマケに指も1個付いてくるんですよ!!(あと回復強化も) しかもスキルも、6色陣+バインド&覚醒無効を全回復だって!!! これはもう、なんとしてでも手に入れて、誰かにアシストさせないと!! いまのパーティーにアシストエアリスをつけられれば、たいていの状態異常は跳ね返せるはずや!!
というわけで、FFコラボガチャを回すことになった。
チャンスは……なんと2回^^;;; それも、メールで来た無料ガチャも合わせて^^;;; ……って、ぜんぜん魔法石がねぇぇぇえええ!!!!
まあでもいいのだ。これでエアリスを当てりゃいいんだ。メテオは俺が止めるのだ。
というわけで、まずは無料ガチャから!!! これで1回もダイヤタマゴが出たことないけど……これはきっと、今回への伏線だったに違いない!!!
「いけぇぇぇえええ!!!! 伏線回収ガチャだぁぁぁあああ!!!」
結果は……。
「うわああああああああ!!!! なんじゃこりゃぁぁぁあああ!!!!」
まだレアガチャにいるのかよコイツ……。いい加減、弾いてほしいわマジで……。
悲劇の銀タマゴの中身は……。
ハイハイ。オツカレサン。
でも大丈夫!! チャンスはもう1回ある!!!
もう、一気にいくわ。1回だけだけど。
運命のラストガチャ、出てきたのは……!!
その瞬間、メテオが大地に突っ込んで、地球が割れた。
ええええええええ!!!? ま、また銀タマゴぉぉぉおおお!!!? どーなってんだいったい!!!
なんかもう、体調悪くなってきたわ……。連続銀タマゴとかカンベンしてほしい……。
ちなみに、中身は。
ハイハイ。
でも、ここであきらめるわけにはいかぬ。
俺はつぎの手に打って出ることにしたのだが……。
続く。
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