【モンハンワールド】逆鱗日和 第4回:βテストを遊んで
2018年1月26日発売予定のプレイステーション4用ソフト『モンスターハンター:ワールド』のβテストが、12月10日午前2時から12月13日午前1時59分の期間に実施された。ワールドワイドでのマッチングを通じて、サーバーにどれくらいの負荷がかかるのかを検証することが目的のテストなので、対象はもちろん、全世界だった。
……こう書くと、事務的な負荷検証だけが行われたかのように見えてしまうが、もちろんそうではない。奥行きの増した『モンハン:ワールド』の世界を十分に堪能できる、じつにぜいたくで、充実したサービスが提供されたのである。
もちろん僕も、このβテストに参加をした。数日前から手ぐすね引いて、12月10日の午前2時が来るのを待っていたのである。土曜の深夜というタイミングなので、翌日のことは気にせずに遊び込むことができるぞ。うひひひひ。
そして、12月10日。βテストスタートまで、あと数時間……という段階で、ファミ通App編集長の中目黒目黒からメッセージが届いた。ナンダナンダと開けてみると、そこにはつぎのような一文が。
「深夜2時開始で大丈夫ですか? 僕が寝てしまわないか、心配ですが(笑)」
ん? こいつは何を言っているんだ? まるで僕が、目黒と何かを約束していたかのような口ぶりではないか。意味がわからず、僕は疑問をそのままぶつけた。
「え? なんの話? 俺、今日の2時から『モンハン:ワールド』漬けになるから、動かんよ」
すぐに、目黒から返事が。
「その『モンハン:ワールド』ですよ!w ……って、え? もしかして、何も聞いてません?」
いまだ、何のことかわからない。「だから、何言ってんの?」。すると、ようやく合点がいったのか、目黒の口調が変わった。
「βテストが始まったら、“大塚角満と実況プレイ!”っていう生配信しようって話……もしかして、初耳ですか!?」
自宅の居間で、僕はひっくり返った。「初めて聞いたあああ!!」。
そこからはもう、超ドタバタ。そんなことをするなんて思ってもいなかったのでダウンロードも完了していないし、キャラも作っていない。それでも、ご丁寧に番組の告知はすでにされていたので、大慌てで準備に追われることになったのだ。
「ゆっくりと晩酌しながらβテストのスタートを待ち、心穏やかにフィールドに飛び出そう^^」
と考えていたものが、
「うおおおお!! やべえええ!! はよおおおおお!!」
というノリになってしまった。どうなってんだいったい。
そんなドタバタ劇が裏でありながらのβテストスタートだったが、いやはや、そのワクワクっぷりったらなかったね。任意のフレンドとマッチングしてのマルチプレイも可能だったので、僕、中目黒目黒、そして『みんなのGOLF オンライン』時代からのゲーム仲間と待ち合わせてクエストに出発することができた。気の置けない仲間とともに未知のフィールドに飛び出したその瞬間、僕の頭に広がったのは、初代『モンハン』で初めて“森丘”にくり出したときのシーン……。ハンターナイフを片手にキャンプを飛び出し、
「なんかデッカいのがいる!」
と、目黒とふたりでビビりながら襲い掛かったのは、草食種のアプトノスだったな(苦笑)。
「あのころは、初めて見るモンスターすべてが怖かった……」
なんて、シリーズに慣れきってしまったいまでは笑い話だが、ハンターは皆心のどこかで、“あのころに戻れたら”と思っているフシがある。そういう意味では『モンハン:ワールド』は、“馴れ合いの世界”に浸っていたハンターの心をリセットするほど、強烈で新しい個性を放っていると、βテストを遊び込んで改めて確信した。
「この奥に進んだたら……ヤバいヤツがいそう!」
「そんなことが起こるの!?」
随所で湧き出てくる驚きと恐怖、そして感動……。用意された武器と防具、限られたモンスターしか出現しないβテストでコレなのだ。製品版を遊び始めたら、いったいどうなってしまうのだろうか?
3日間のβテスト期間中、僕は前出のメンバーと、合計十数時間は協力プレイに興じた。用意されていた3つのクエストはすべてしゃぶり尽くしたつもりだが……その深い世界観の一端に、まだ触れられた気がしない! いまだフィールドで道に迷うし、モンスターや植物の生態系にも理解が及んでいない……。でも……!
こういうところが、最高に楽しいのだ。たくさんの宿題を出されたけど、解くのが楽しくて楽しくてしかたがない感覚……と書けば、わかってもらえるだろうか?
発売まで、いよいよあと1ヵ月。いろいろなことを夢想しながら、その日を待とうと思う。
『モンスターハンターライズ』プレイ日記 逆鱗ぶいっ! Vジャンプレイにて連載中!