ディアブロ3プレイレビュー 第59話
噂によると日本は、無事に新元号・令和の時代になったと聞く……。
しかし……いまだプライマル・エンシェントが出ていない俺は、平成の世にとどまっている。
気が付けば、あんなにたくさんあったグレーター・リフトの要石が、残り15個まで減っていた。
俺が覚えている限り、100個近くはあったはずなのに……。いったい、どこの時空に飲まれてしまったのだ?
プライマル・エンシェントが出ないと1歩も先に進めないので、今日は軽いネタでお茶を濁そうと思う。
心霊現象の正体は?
ウチの会社は連休中もお仕事だったので(ブラック乙)、今日(5月3日)もせっせと出社して原稿に向かっていた。もちろん、出社しているのは俺だけではなく、他のスタッフも同様である。
午前中、2時間ほど集中して原稿に向かったところで俺は立ち上がり、スタッフに告げた。
「キリがいいので、メシ行ってくるわ~!」
そして、自慢の折りたたみ自転車・キャリーミー君をカシャカシャと組み立て、薫風漂う五月晴れの空の下に漕ぎ出していったのだった。
そして、20分後--。
「ただいま~。外は暑かったで~」
なんてホゲホゲと言いながら、俺は編集部に戻ってきた。初めて行った寿司屋のランチが思いのほかうまく、かなりのご機嫌でありました。
ところが……。
ニコニコの俺とは対照的に、編集部のスタッフの顔が曇っている。ナンダナンダ。何かトラブルでもあったのか?? とたんに怪訝な表情になって、俺は尋ねた。
「ど、どしたの?? なんかあった??」
代表して、同僚のたっちーが低い声を出した。
「君がメシに出てからしばらくして……妙な音が聞こえだしてん……」
俺、内心密かに思った。
(き、キターーーーー!!! 心霊現象出たぁぁぁああああ!!!)
何を隠そう、俺はオカルトマニアなのである。
いやしかし、喜んでばかりはいられないぞ。ここは、しょっちゅう泊まり込んで原稿を書くこともある、まぎれもない会社なのだ。そそそ、そんなところで、妙な音だと……?? 俺、とたんに震えだす。
「おおお、音ってなんだよwww(((;゚Д゚))) め、滅多なことを言うもんじゃありません(((;゚Д゚)))」
俺はオカルト好きだが、「この世でいちばん怖いものは?」と質問されたら0.001秒後に迷わず「オバケ!!!!」と即答できる怖がりなのである。
暗い顔で、たっちーが説明する。
「いや……でも確かに聞こえたねん。それも……明らかな、断末魔の声が」
俺の顔色は、間違いなく真っ青になっていたことだろう。
「だだだ、断末魔って、なんだよ(((;゚Д゚)))」
「なんか……“うぇーーー!!”とか“ぎにゃぁあああ……!!”とか、めっちゃ苦しそうな悲鳴やな……。それも、微かに」
たっちーが言いかけたところで、俺にもその声(?)が聞こえてしまった。
(ほぇぇぇええ!! わっひゃぁぁああ……!!)
(;`・д・)!!! とたっちー。
ヾ(。 ̄□ ̄)ツ!!!!!! と俺(ダサ)。
真剣な表情で、たっちーが耳を澄ませた。
「い、いまのや……。あの妙な声が、断続的に聞こえてきてん……。最初は、外から聞こえてくるのかなと思ったんだけど、そんなこともなく……。明らかに、この部屋のどこかから聞こえるねん!!」
俺は二の句が継げず、カタカタと震えながら自席についた。そして、瞳孔が開いたままの目でゲーム用のモニターを見やり、その流れでNintendo Switchのコントローラーに手を伸ばす。
画面には、↓こんな連中が映っていた。
たっちーも鋭い目つきのまま、モニターを覗き込んだ。そして、言う。
「オメー、『ディアブロ III』をつけたままメシに行ったやろ。ちゃんと消してから行けよな」
俺が「すまんすまん」と言いかけたとき、従者のエンチャントレスが連れているペット、“フォールン・ルナティック”が動き出した。指輪“ナーゲルリング”の特殊効果により現れるフォールン・ルナティックは、10秒ごとに現れては消え……をくり返し、敵がいれば突っ込んで自爆して大ダメージを与えてくれるのだ。
俺たちが見つめるモニターの中で、いままさに1匹のフォールン・ルナティックが自爆して消えようとしていた。そして……叫んだのである。
「ほぇぇぇええ!! わっひゃぁぁああ……!! ぎゃあ!!!」
その刹那、たっちーは氷像のように表情を無くし、2秒後に「カッ!」と目を見開いて大雷を落とした。
「妙な声の正体は……コイツやぁぁああああ!!!!(怒) キサマがつけっぱなしにしたゲームの中で、ひっきりなしにコイツが叫んでいただけや!!!!!(怒) つまり、キサマのせいや!!!! ビビらせんじゃねええええ!!!!(激怒)」
フォールン・ルナティック君、あんまりギャアギャア騒いではいけんよ……。
とりあえず、心霊現象じゃなくて、よかったよかった^^;
おしまいw