ディアブロ3プレイレビュー 第43話
ある日、会社で揉め事が起こった。
「キサマ……ぜんぜんやる気がねえなあ!!」と俺。
「そんなことないで!! やる気満々や!!」と同僚のたっちー。構図的には、俺がたっちーを叱っているパターンだ。俺は口撃の手を緩めない。
「いや!! 実際やってないやろ!!」
たっちーが反論した。
「やってるで!! なんたって、レベル70やし!!」
「それ、俺が付き合ってやったヤツや!!」
「上げたのはわしや!!」
お互い背中の毛を逆立て、「フーッ! フーッ!」と唸っている状況である。俺はさらに言った。
「キサマ、ここのところ『Beat Saber(ビートセイバー)』ばっかやってるやんか。俺はひたすら、グレーター・リフトをソロで回してるってのによー!」
なんのことはない、『ディアブロ III』を遊ぶ、遊ばないでモメているのだ。
揉め事を解決する会心の方法
でもここで、ついにたっちーが逆切れした。
「て・い・う・か!! そもそもキサマがやりすぎやねん! なんやその、パラゴンレベル700とか。差が付きすぎや!!」
若干、気になっていたことを突かれて、俺は言葉を飲み込んだ。「う、うぐ」。主導権を握ったと判断したたっちー、さらに踏み込んできやがった。
「足並みをそろえるためには……またイチからやるしかないな。……せや!! オメーそのキャラのデータ消して、最初からやろうぜ!!! そしたらわしも本腰入れるわ!!!」
300時間遊んだパラゴンレベル700のキャラを消せるわけねーだろ(((( ;゚Д゚))) どどど、どんな要求やねん……。
……でも、待てよ。
たっちーが言った“またイチから”というセリフが、妙に俺の脳ミソに引っ掛かった。ドブを流れていたビニール袋が小枝に絡みついてしぶとく踏ん張っているかのように(イヤな例えだな)。
俺が便秘のアリゲーターのように「うーんうーん」と唸っていると、たっちーが畳みかけてきたではないか。
「なんや? イチから始める決心がついたのけ??」
そして俺は「あ!!!」と叫んだ。
そうだ……!!
いままでナゼかスルーしてていっさい触ってこなかったけど……こういう状況にピッタリのモードが、『ディアブロ III』には実装されているではないか!!
俺はすぐさまニンテンドースイッチを持ち出し、「はあはあはあ!!」と荒い息をつきながら『ディアブロ III』を起動して↓この画面を出した。
そして堂々と、たっちーに宣言したのである。
「これや!! これがあったんや!! おい、キサマも『ディアブロ III』を起動しろ!! これから我が事務所は……“シーズン”に参戦するで!! いま“シーズン16”が進行中や!!」
シーズンを始められたのか?
『ディアブロ III』の新機軸のコンテンツ、“シーズン”は、やり込みすぎたプレイヤーも新鮮な気持ちでゲームに臨める、長く遊ぶためには打ってつけのモードだ。その内容や遊び方については項を改めて書きたいと思うが(まだよくわかっていないからw)、イチからスタートすることが前提なので、これはもしかすると、我々の揉め事を解決するために導入されたコンテンツなのかもしれない。違うかもしれない。
しかし、俺の会心の提案を受けたというのに、たっちーはナゼか|;・`ω・) ←こんな顔をして動こうとしない。俺は追及した。
「おい。早くニンテンドースイッチを持ってきて起動しろよ。シーズン始めようぜ!! キサマが希望した、イチからのキャラでな!!」
いまや俺は、かなりのウキウキモードになっていたと思う。しかし……たっちーから返ってきた返事はあまりにも意外なものだった。
「すまんが……それはできぬ」
俺は素っ頓狂な声でわめいた。
「で、できぬ!? なんでや!! 互いにイチからやるんやで!? ハンデなしだぞ!! なんでできないねん!!」
するとたっちー、|;・`ω・) ←この顔をますます曇らせて、ついに衝撃の告白をしたのだった。
「それは……ニンテンドースイッチの電池が空っぽで、やりたくてもできないねん^^; もうしばらく充電もしてなかったからな^^;; いや~、すまんすまんwwww」
そっからかーーーーーーい!!!(激怒)
……というわけで、ついに俺もシーズンに打って出ることになりましたw 今後もよろしくお願いいたしますw