さて、新たにニンテンドー3DSの『とびだせ どうぶつの森』のプレイ日記を書いていくことになったわけだが、さっそく問題が浮上してしまった。それは……。
「プレイするも何も……まずはニンテンドー3DSを探すところから始めねばならぬ。よしんば見つかったとしても、ソフトを持っているかどうか定かではない!!!」
俺の言に、自称“ぶつ森の鬼”である同僚のたっちーが噛み付く。
「はあ!? 何をたるんだこと言っとるねんキサマ!! 曲がりなりにも、ゲームでおまんま食べてるんやろ!! あの神ゲー、ニンテンドー3DSの『どうぶつの森』の所在がわからぬとは何事や!!!」
ゲームのことで、たっちーがここまで激高するのは珍しい。プリプリしたまま、彼女は続ける。
「わしなんて、ずっと遊び続けてるんやで。そう……“殿堂”で昼飯を食べていた時代からずっとな」
思わず、俺の口から「あっ!!!」という叫びが漏れた。
“殿堂”というのは、かつて俺とたっちーが所属していたエンターブレインという会社の社員食堂のことだ。靖国神社にほど近い場所に社屋があり、じつに静かで仕事もしやすい環境にあったのだが、いかんせんまわりに飲食店が少なく(壊滅状態と言ってよかった)、昼飯を食べるのにたいそう苦労していたのである。
そんなとき、我々の胃袋を満たしてくれたのが社員食堂の殿堂であった。
俺はいつもファミ通Appの中目黒目黒と飯を食いながら、さまざまな情報交換をしたり、“熱血パズドラ部”の企画を練ったりしていたのだが、同じ時間にたっちーも、自分の部署の女子たちと飯を食っていたのである。それがまあ、女三人寄れば姦しい……の例え通り賑やかなことこの上なく、遠く離れた席にいても、
「きゃははははは!!! やっばーーー!!www」
「えー! ちょーかわいいーーー!!!www」
なんて声が耳に飛び込んできていたのだ。
しかしある時期、たっちー軍団の3人の女子が、やたらと静かにニンテンドー3DSに向き合っているときがあった。俺はてっきり、
(モンハンでもやってんのかな?)
なんて思っていたんだけど、じつはこのときに彼女たちは、
「『とびだせ どうぶつの森』にめちゃくちゃハマっててん! いい加減、アイドル話とかに付き合うのも疲れてきたときだったので、ちょうどよかったわwww」
とのことなのだ。殿堂にいるあいだ、ひたすらカチャカチャとニンテンドー3DSをいじくっていたので、たっちーがドヤ顔をする“ぶつ森の鬼”という表現も、あながちウソではなさそうである。
なので、俺は聞きました。
「とりあえず俺はニンテンドー3DSを探し、ソフトはなければ購入することにする。オメーはそれだけエラそうに言うんだから、キチンと持っているんだよな?」
言われたたっちー、余裕の表情で「ふんっ!」と言った。
「当たり前や!! 明日、会社に持ってくるからな!! キサマも何とかするんやで!!!」
俺は「ハイハイ」と言いながら自宅に戻り、必死こいてニンテンドー3DSをゲーム棚から発掘した。けっきょくソフトはなかったので、新品を量販店で購入し、ワクワクしながら出社したのでありました。
しばらくすると、たっちーが出社してきた。すぐに、俺は言った。
「『とびだせ どうぶつの森』、買ってきたで!! さっそく遊ぼうかと思って!!」
たっちーが破顔した。
「おおお!!! やってやったな!!! そういうわしも、ニンテンドー3DSを持ってきたぞ! ソフトはDL版だったので隙なしや!!」
そして、ε=ε=ε=(・ω´・#) とさらに鼻息を荒くし、
「さあ、やるで~~~!! 遊び続けたわしの村を見て、驚くなよ~~~!!」
と豪語。俺も素直に、「ちと、楽しみだw 勉強させてもらいますw」と言って、たっちーが起動した『どうぶつの森』の画面を見つめた。
すると……!!!
あまりにもあんまりなメッセージを見て、俺は椅子から転げ落ちた。
「5年ぶりじゃねえか!!!!wwww どうぶつさんが戸惑ってるやんけ!!!!wwww なーにが“ぶつ森”の鬼だ!!!ww 行方不明者扱いされてるぞ!!!www 確かに驚いたわ!!!ww」
行方不明だった村長・たっちーは、
|;・`ω・)y-…………………
↑この顔のまま固まってしまい、そっとニンテンドー3DSの蓋を閉じたのだった……w
こんなふたりで、まったりと遊んでいこうと思います^^;
あつまれ どうぶつの森
■メーカー: 任天堂
■対応機種: Nintendo Switch
■発売日: 2020年3月20日
■希望小売価格: 5,980円+税